「条件整わないうちに作業」…JR西の作業員死亡事故、運輸安全委が調査報告(産経新聞)

 兵庫県明石市のJR山陽線で昨年2月、線路の枕木を回収する夜間作業中に作業員1人が列車にひかれて死亡した事故で、運輸安全委員会は26日、社内規定に反し、条件が整わないうちに作業を始めたことなどが原因とする調査報告書をまとめた。作業員らへの教育の不徹底も指摘しており、管理・監督するJR西日本に対し「安全管理体制を根本的に立て直すことが必要」との所見をつけた。

 報告書によると、作業はJR西の社員と工事請負会社の作業員計10人が担当。現場は4線が並行して走っており、男性作業員(74)がいた線路の両脇を貨物列車と快速列車がほぼ同時刻に通過。作業員は快速列車にはねられ死亡した。

 JR西の社内規定では、隣接する2線のうち1線で列車が来ないことを確認する「線路閉鎖手続き」を行った上で同社に工事の着手承認を受けなければ作業を始められないことになっている。ところが、当日の午前中に追加作業の依頼を受けていたことから、現場を指揮する工事請負会社の責任者(60)は、2人いる見張員を両脇の2線に一人ずつ配置すれば作業は可能と判断。着手承認を受けないまま、予定より30分以上早く作業に取りかかり、両脇を列車が通過する事態を招いた。

 調査報告書は、請負会社の現場責任者が、見張りの方法や作業開始条件について誤解していた可能性を指摘。作業工程を変更する場合に必要なJR西の監督者との打ち合わせも「作業区間は変わらないから」との理由で行われなかったことも判明しており、「報告を行いやすい環境を整えることが重要」と職場環境改善の必要性にも触れた。

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